中手骨骨折とは?

2022年09月19日

中手骨骨折1

中手骨は手のひら、手の甲に当たる部分にある骨です。
今回はこの部分の骨折について説明していきます。
この骨を骨折してしまい、骨の転位を残してしまうと【オーバーラッピング】という後遺症が出てしまいます。

原因は?

この骨折は【ボクサー骨折】ともいい空手やボクシング等でパンチをした際に折れてしまいます。

さらに経験者と初心者ではパンチの仕方が違うので折れる指が違います。経験者は第2~3指の中手骨、初心者は第4~5指の中手骨です。

格闘技だけではなく、喧嘩などでパンチをした際にこの骨折が発生してしまう事もあります。

あとは転倒したときや中手骨部分に重い物を落としてしまって骨折してしまいます。

痛みの種類は?

  1. 折れた部分に限局性圧痛が出てくる
  2. 手の甲や指先まで内出血が広がる
  3. 指の曲げ伸ばしが出来なくなる
  4. オーバーラッピングが起こる事もある

【限局性圧痛】は折れた骨の部分にピンポイントに押すと痛みが出ます。
これは骨折の特徴的な痛みになりますね。

オーバーラッピングとは?

中手骨骨折2

こちらは正常な指の曲がり方になります。通常、指を曲げた際にそれぞれ舟状骨の方に向かって曲がっていきます。

中手骨骨折3

オーバーラッピングは整復をした際に転位をしっかりとらなかった場合に起こる可能性があります。
こちらの画像は例ですが、骨が曲がってくっついてしまうと指を曲げ伸ばしをした際に変な方向に曲がり指が重なってしまいます。

これはしっかりした整復と固定をすれば防ぐことができます!

しみず鍼灸整骨院 所沢院の施術法

まず、骨の転位があるかないで変わります。転位がない場合は整復動作を行わず固定をします。転位がある場合は整復を行います。

転位がある場合は整復をしますが、一番気を付ける転位は【捻転転位】です。これを残してしまうと【オーバーラッピング】が発生してしまいます。
固定は画像のように行い、指を動かしながら過ごせる為、固定除去後のリハビリが軽く済みます。
固定期間はだいたい3~4週間を目安とします。

最後に

この骨折や転倒や喧嘩、思春期特有の壁を殴るなど度々起こります。この骨折で大事なのは解剖学的に正しい位置に整復を行い、整復位の保持ができるようにしっかり固定をすることです。怖いのは放置や正しい位置での固定保持ができずにオーバーラッピングしてしまう事です。しみず鍼灸整骨院 所沢院では骨折の程度によりますが、固定中も指を動かしながら早期に日常生活を行えるようにしていきます。同じような怪我でこぶしが腫れている方は気軽にご相談ください。