上腕二頭筋長頭腱炎のカウンセリング例
2022年03月23日
目 次
カウンセリング例1
ベッドの上から落ちて右肩を打って痛めたとの事。痛みがかなり強かったのでしみず鍼灸整骨院 所沢院に来られました。
腫脹著しく、肩関節前方挙上(屈曲)、後方挙上(伸展)、外転時痛を認める。
当院にてエコーで観察したところ、いくつか症状を確認。
正常な場合上腕二頭筋は結節間溝に収まっています。
この画像で健側と患側を比べると、健側では結節間溝内に上腕二頭筋が納まっているが、患側では上腕二頭筋が腫れることにより大結節と小結節をつなぐベルト(横靭帯)も腫れているのがわかる。
この図は図1より少し下に向かった場所であり、ドプラ検査を行うと赤や青に炎症反応があり、炎症反応の上には黒く映る滑液(炎症による水)を認める。
図3の別角度でも同様に上腕二頭筋長頭が分厚くなり、滑液及び炎症反応を認める。
カウンセリング後、アイシング、低周波治療を行い一週間の安静を指導した。
安静にして痛みが緩和した所で運動を開始していきました。約一ヶ月ぐらいでほとんど痛みがなくなり動きの制限もなくなりました。
最終日にエコーにて観察を行ったところ、画像上の変化は無いが痛みが無くなったので、また痛くなる可能性があることを伝え施術は終了とした。
基本的に炎症反応が強い場合、治療期間が長引くことが多い。ただ、他のお悩みでも経験しているが炎症反応が強いからといって、必ずしも長期化するとは言えません。
カウンセリング例2
自宅で重い荷物を持ち上げた時に右肩に激痛が走りしみず鍼灸整骨院 所沢院に来られました。
肩の腫れが大きく、腕を前に挙げる、横に挙げる、後ろに回すなど各動作が痛みで制限がありました。
エコーでも中を確認してみることにしました。
この図は右肩を輪切りで撮ったものです。健側に比べ大結節、小結節の変形があり、炎症反応及び上腕二頭筋長頭が分厚くなって横靭帯が腫れています。
この図は先ほどの画像より少し下を撮ったものです。ドプラ検査を行うと赤や青に炎症反応があり、上腕二頭筋長頭の周りを黒く映る滑液が包み込んでいるのがわかります。
この図は別角度から撮ったものです。上腕二頭筋長頭の周りを黒く映る滑液が包み込んでいるのがわかります。
動画でも撮った所上腕二頭筋長頭付近に水が溜まっているのがわかります。
この方は痛めてからすぐ施術を開始したので、かなり悪い状態でした約2ヶ月ぐらいで痛みがなくなり解決しました。
カウンセリング例3
おうちの庭で植木の剪定をしていて肩を痛めたそうです。
痛みが変わらないのでしみず鍼灸整骨院 所沢院に来られました。
肩の腫れが強く、腕を前に挙げる、後ろに回す、横に挙げる動作で痛みが出てきます。
こちらの方もエコーで中を見てみました。
通常、上腕二頭筋は結節間溝内に納まっているが、まれに結節間溝から小結節に上腕二頭筋長頭が乗り上げている場合がある。上腕二頭筋長頭腱脱臼とも言う。
この画像を見ると健側、患側ともに脱臼しているのがわかります。
普通は上腕二頭筋長頭は骨の窪みに収まっているはずですがこれを見ると横に移動してしまっていますね。本来の位置にない分筋肉にかかる負担が大きくかかってしまう可能性があります。
この図は別角度から撮ったものです。ここでも滑液と炎症反応が見られます。
この図は上の図をまた別角度から撮ったものですが、同様に滑液と炎症反応が見られますね。
この方も約2ヶ月で痛みがなくなり、動きも問題なくなったため施術を終了しました。
こちらには上腕二頭筋長頭腱炎とはどんなものかを説明していますので気になった方は是非ご覧ください!