肩鎖関節脱臼のカウンセリング例

2022年03月31日

カウンセリング例1

バイクで走行中、転倒しそうになったところ左肩を壁に強打して負傷しました。

肩に激痛があり、腕を上げることができませんでした。

こちらが調べてみると、肩鎖関節付近を押すと激痛がありました。
エコーで痛みのある所をチェックしてみました。

画像を見てもらうとわかりますが、骨の位置が変わってしまってます。これは肩鎖関節を映したものなのですが、脱臼しています。

患側の動画
健側の動画

動画を見ると健側は動くことがないですが、患側は骨が動いています。これがピアノキー症状と呼ばれるものです。

対診を行い左肩鎖関節脱臼の診断を頂きました。

まず、アイシング、低周波治療、3週間の圧迫枕子+包帯固定をして、バストバンドで更に固定し三角巾で腕を吊り安静にしてもらいました。

痛みの緩和とピアノキー症状がなくなったのを確認してから固定が取れリハビリを開始。肘と肩の自動運動を行います。

ある程度可動域が出てきた所で、少しずつ抵抗運動も始めました。

肩鎖関節の位置関係は殆ど健側と変わらない状態になり、全部で8週間経った所で肘も肩も痛みなく動かすことができたので、治療を終了しました。

カウンセリング例2

ゴルフのプレー中に足が滑り肩から転倒して痛めてしまった。
カウンセリング時、腫脹、熱感著しく圧痛、運動時痛があり、鎖骨外端部が上方に上がり階段状に盛り上がっていました。

持ち上がった鎖骨外端部を下方に押すとまた元の上方に戻るピアノキー症状を認めました。

エコー画像でも健側と患側を比較すると肩鎖靭帯が断裂し鎖骨外端部が上方に変位しているのがわかります。

鎖骨外端部を下方に押すと正常な位置に戻るものの圧を解除するとすぐに脱臼肢位に戻るピアノキー症状があるのがわかります。
正常な肩鎖関節を前方から後方に動かした動画になります。
患側では画像同様に鎖骨外端部と肩峰の間隔が開いており鎖骨外端部が上方に上がっているのがわかります。

カウンセリング例1と同じ固定をしました。しみず鍼灸整骨院 所沢院では保存療法の良さ悪さ、手術の良さ悪さを必ず説明し患者さんに決めてもらいます。

一般的な肩鎖関節脱臼であれば私個人的な見解では保存療法でも十分な見た目上の位置関係+治療効果を出せると思っています。ただ見た目上のことを考えると手術の方がより完璧に近い位置関係にすることが可能だと思います。

今回は若い男性だったので手術を希望した為、手術をできる病院を紹介しました。

後日無事に手術が終わったとの連絡を頂きました。

肩鎖関節脱臼についてはこちらで紹介していますので是非ご覧ください