所沢と清瀬にあるしみず鍼灸整骨院です。
皆様に、腱鞘炎の一つであるドゥケルバンについて、原因、症状、エコー画像を記事を通してお伝えできればと思います。
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目次
ドゥ・ケルバン腱鞘炎(狭窄性腱鞘炎)とは?
簡単に言えば、手首(親指側)の腱鞘炎です。
手をパーに広げると親指側の手首に二つの腱が浮き出てきますが、その二つの腱が通る腱鞘(けんしょう・・・トンネル)とで摩擦を起こして炎症が起こります。
出典:Allabout(https://allabout.co.jp/gm/gc/414844/)
二つの腱は母指を伸ばす「短母指伸筋」「母指を外側に開く長母指外転筋」という筋肉の腱です。
その腱が通る腱鞘が手の使い過ぎなどで過度に摩擦し炎症が起こり、腱鞘炎となります。
ドゥ・ケルバン腱鞘炎(狭窄性腱鞘炎)の原因について
原因はいくつかありますが、手、手首の使い過ぎや仕事で指を多く使う人がなりやすく、出産後の女性はホルモンバランスの影響により、発症する人が多いと言われています。
※抱っこの腱鞘炎について当院の見解
赤ちゃんを抱っこして頭を持つ場合に親指の第一関節を曲げて頭を支えますよね?
その際に、頭の重さに抗するように力が入ります。
それが原因で、腱への負担が増えるため、発症し易いのではないかと考えております。
腱鞘炎のメカニズム

この隔壁は下図のように腱鞘の中にあり、二本の腱それぞれが各部屋を通ってます。
これだと、炎症が起こった際に内圧が高くなりやすく、腱鞘炎になり易いです。
なお、エコー検査にて隔壁の有無を確認することが出来ます。
補足ですが、ばね指及びドゥ・ケルバン腱鞘炎は大きな括りとしては腱鞘炎の一種。
腱鞘炎にも種類がありますが、基本の原因は同じで
繰り返し使われて、摩擦により炎症が起こる
と考えてください。
ただ、炎症の起こる部分によっていろいろと名称が変わりますよ。
ドゥケルバン腱鞘炎の症状
出典:整体ラボ(https://seitailabo.com/chapter1/pain/pain801.html)
上の図の手首が赤くなっている箇所が炎症を起こし痛みが出ます。
軽症の段階だと違和感程度ですが、悪化してくると指を曲げずらい、曲げると痛くなってきます。
ドゥケルバン腱鞘炎の鑑別テスト法
先ほどの図をもう1度。
これはフィンケルシュタインテストといいます。
- 痛い方の親指を軽く曲げてほかの指で優しく包む
- 反対の手で手首を小指側に曲げる(この力も弱く行う)
これで痛みが出たら陽性(この疾患の可能性大)です。
これは痛みを誘発するものですが、強く握ったり曲げたりすると普通の状態でも痛くなりますので、自分で行う場合は注意してください。
ドゥケルバン腱鞘炎の治療&対策
痛みをなくすには、腱と腱鞘の炎症をなくして腫脹(しゅちょう・・腫れのこと)を小さくすれば、摩擦も起こらなくなり痛みがなくなります。
主な治療法は「保存療法」「手術療法」があります。
保存療法は基本手術をしないという治療法です。
当院では手技療法、テーピング、固定法などで対処しています。
手術療法は「整形外科などで局所にステロイドを注射しや腱鞘切開術」をして対処する方法で行われています。
当院が行っている「保存療法」を解説
手技療法
まず、患部を刺激します。
これは、血液の流れをよくし、治癒速度(傷の回復)を促進させることを目的にしています。
血液には傷ついた組織を修復する役割がありますので、血液の流れが多いほど治りが早くなるというメカニズムですね。
腱というものは解剖学的にも血液の流れが少ないところ。
なので刺激を加えることが血液の流れを高めてくれるのでとても大事なことです。
テーピング
テーピングの目的は動きを抑制することで、患部にかかる負担を減らすことです。
固定法
症状の強い方には、取り外しのできる固定を使う場合があります。
テーピングより固定力が増すので患部への負担をより減らせますが、動かなくなる分日常生活で不便にはなるというデメリットも。
ですので、仕事や動き方によっては使いずらいときもあるので、ご相談ください。
対策
この疾患は使い過ぎが原因とされています。
たまたま使うことが多くて発症したのではなく、日頃から使うことが多くて発症した場合ですと一度治っても再発の恐れがあります。
今回の治療で教わった事は、治った後も定期的に行うことで今後の予防にもなりますよね?
どうしても痛みがなくなると忘れてしまうことが多いので、忘れずに心がけることが大事だと考えています。
症例
当院に来院された方の症状や治療内容等、いくつか載せました。
症例1(33歳・女性)
自宅にて子供を抱き上げた際に負傷。
初診時、腫脹・自発痛・母指伸展時痛を訴え、内転・外転・伸展ストレステスト(+)フィンケルシュタインテスト(+)、子供を抱く動作にて痛みの増強を認める。
エコーにて観察を行った。
エコーで赤丸の部分を短軸操作すると、ドゥケルバンではこのような画像が観察されます。
エコー画像の患側と健側を比べて違いをみると分かりますね。
患側では長母指外転筋腱、短母指伸筋腱が1.5倍に腫れてしまい、周囲に低エコー像を認めます。
次に長軸画像になります。
長軸でも同様に腱が腫れ、周囲に低エコー像があるのがわかります。
当院では初診時アイシング(冷やす)をしますが、経過観察にて超音波浴やお灸を行い腫れの減退を目指していきます。
お灸の効果は他の腱鞘炎でも効果を認めます。
この症例では、痛みが無くなった段階でエコー観察を行ったところ画像上の変化はありませんでした。
再発する可能性があると説明したうえで治癒としました。
症例2
自宅にてジャムの蓋を開けようとした際に捻り負傷。
初診時、腫脹・圧痛・母指伸展時痛を訴え、外転・伸展ストレステスト(+)フィンケルシュタインテスト(+)、蓋を開ける動作にて痛みの増強を認める。
エコーにて観察を行った。
このエコー画像を見てもうわかりましたね。
症例1と同様に患側では長母指外転筋腱、短母指伸筋腱が1.5倍に腫れてしまい、周囲に低エコー像を認めます。
ただ今回の場合は白矢印に隔壁が描出されています。
今回の症例は保存療法で完全に痛みは取れましたが、一般的には隔壁があるドゥケルバンでは痛みの取れるのに時間がかかる場合が多い為、当院では隔壁が有る無しを観察し説明に役立てています。
最後に
基本的にこの疾患は使い過ぎが原因とされていますので、治療過程で使いを制限させることが非常に大事。
なかなか制限がかけられない場合は痛みが長引く可能性がありますので注意ですよ。
制限がなかなかできない場合や治療をしても改善しない場合は腱鞘切開術をおすすめします。
ドゥケルバンはテーピングや固定をしながら治療を行えば、基本的には痛みを取ることができます。
早期発見が出来れば治療や対処方を教えることで早く治るものなので重症になる前に治療を開始しましょう。
少しでも手の痛みを感じたら、医療機関に受診をするようにしてくださいね。
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当院の特徴
交通事故、むち打ち、スポーツ外傷、骨折、脱臼、打撲、捻挫、肉離れ、五十肩、肩の痛み、膝の痛みなど様々な症状に超音波(エコー)にて観察を行い、痛みの原因を突き止め根本から治すことを心がけています。
また、交通事故(むち打ち)などでは当院は弁護士と提携を結び法律の側面からも患者さんをバックアップする試みを行っております。どんな些細な痛みでもお声掛けください。
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