所沢と清瀬にある「しみず鍼灸整骨院」です。
皆様にオスグットシュラッター病の痛みとはどういうものがあるのか、詳しく知って貰えたらと思います。
夜間、休日など緊急時は友達申請を行い、トークでご連絡ください。
所沢院 ホームページ・・・ https://shimizu-seikotsuin.com/
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目次
オスグットとは??
・【学生の頃、膝が痛くて病院や接骨院に受診して言われた】、【子供が膝の痛みを訴え、受診して言われた】など、この名前は聞いた事があるという方は多いと思います。
引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osgood_schlatter.html
・これは【骨端症】と言い、成長期の子供にしかない骨が成長するのに必要な骨端線と言われる所で起こる疾患の事を言います。骨端症には色々な疾患があり、膝関節の少し下にある脛骨粗面が出っ張る物を【オスグット・シュラッター病】と言います。
・痛みとは違いますが、見た目が悪くなります。膝の少し下辺りが【ボコッ】出っ張るので特に女子は気にすると思います。痛みが取れても、この出っ張りが引っ込む事もありません!!
病態
上記でも少し触れましたが、膝蓋靭帯が付着している脛骨粗面に大腿四頭筋の収縮・伸張外力が加わり、骨が盛り上がってしまいます。これは成長期段階の骨が脆弱な時でこういった外力が繰り返しかかる事で起こる物です。そのため、小学校高学年~中学生に多い疾患となっています。男女比だと男子の方が多く13歳位に頻発するのに対し、女子では11歳前後に多く発症します。これは発育スピードに違いがあるためです。
原因
・骨と筋肉の成長速度の違い・・・骨や筋肉は一定の速度で成長していきますが、小学校高学年~中学生の時期は骨の成長速度が筋肉の成長速度より速くなり、骨に付着している筋肉が引っ張られてしまう形になります。そうなると筋肉が付着している所が常に引っ張られる力が働くので痛みを伴う形になります。その為、運動をしていない子供にも起こる場合があります。
・大腿四頭筋の柔軟性低下・・・大腿四頭筋は腿の前面にある大きな筋肉で、膝関節を伸ばす役割があります。この筋肉の柔軟性が低下すると、付着部にかかる負担は増えます。
・膝関節の屈伸動作が多い・・・上記原因とも関連している所もありますが、膝関節の屈伸が多いと大腿四頭筋の収縮・伸張外力が働いてしまい、脛骨粗面部に負担が多くかかってしまう。
・上記の原因が繰り返し行われる事で発生します。陸上、バスケ、バレー、サッカーなど色々なスポーツで起こりますので誰がなってもおかしくありません。
症状
・脛骨粗面の隆起・・・脛骨粗面部の骨が膝蓋靭帯に引っ張られる事で、骨が剥がれる様な形になります。その剥がれた骨と元の骨との間に仮骨と言われる骨を繋げる接着剤が出てきます。その接着剤により剥がれた骨はくっつきますが、その離れた骨が元の位置に戻るわけではなく、膨らむ形でくっつきます。何度も繰り返す内に隆起はさらに大きくなります。離れてしまった骨がくっつかなかった場合、動揺を認め手術となる可能性もあります。
・膝屈伸動作時の痛み・・・膝関節を屈伸する事で大腿四頭筋が動き、脛骨粗面部に収縮・伸張外力が加わる事で痛みを伴います。
・患部を押すと痛い・・・患部である脛骨粗面部は剥がされ前面に突出し炎症を起こしている為、押すと痛みがあります。正座やぶつけるなどでも痛みが出ます。
治療&リハビリ
・患部のアイシング
脛骨粗面部に炎症が起こっていますので、痛みや熱感(患部に熱を持つ事)がある場合は氷嚢や保冷剤で定期的に冷やしましょう。
・動きの制限&運動量を減らす
練習が出来なくなるわけではないですが、状態によっては制限してもらう事もあります。痛みの強い状態での練習は怪我の回復を遅くし、パフォーマンス低下も起こり、最悪痛みをかばう事で他の部分の怪我してしまう可能性もあります。練習を休むのは酷な事かもしれませんが、今後も痛みが出ず、たくさん練習できる為に我慢をする事も大事ですね。
・テーピング
・大腿四頭筋をサポートする目的でこのようなテーピングを施します。
・大腿四頭筋のストレッチ
痛いのは膝ですが、上記でも言ったように大腿四頭筋の柔軟性がとても関係あります。硬くなっているとそれだけ、オスグットの症状を強めてしまいますので、こちらは積極的に行うようにしましょう。
大腿四頭筋のストレッチ
①立位の状態で行います。
②伸ばす足関節を持ち、ゆっくりとお尻の方に持ち上げます。この時、片足立ちになるので、バランスを保つ為にどこかに捕まっても大丈夫ですね。
③大腿四頭筋に伸びてるって感じが出るまで伸ばせば大丈夫ですね。
④20秒伸ばし、1セット2~3回とし、一日3セット行いましょう!
症例、エコー画像
症例1 13歳 男性
・野球をやっている
・右膝の痛みを訴えて来院。主な症状は、【走るときに痛い】【立ちしゃがみで痛い】【ジャンプすると痛い】です。
・こちらが状態を見ていくと、膝蓋腱付着部(膝のお皿のすぐ下辺り)に押すと痛みがあり、大腿四頭筋の筋緊張が強く、筋肉を伸ばそうと膝を曲げても痛くない方と比べて曲がりが悪く、痛みを伴いました。
・エコーにて膝蓋腱付着部を観察すると、このような画像が取れました。
①
②
・①②がエコーで撮った画像です。
・白い線が骨の線になります。基本骨に問題がなければ白い線はつながっていますが、矢印で刺している所は白い線がつながってない所があります。これは骨が剥がされて浮き上がっている状態です。
・今回エコー観察にて痛い方の膝と痛くない方の膝にもオスグットの画像が取れました。おそらく両膝にオスグットとなる負担がかかってたのでしょう。しかし、今回の症状を見ると左大腿四頭筋より右の方が筋肉の柔軟性がなかった為、脛骨粗面にかかる負担に差があったので左は問題なく右のみ症状が出たと思われます。
・治療法として行ったのが、まずは運動の制限です。走ったり屈伸で痛くなるようでは練習に支障が出てしまうので痛みが5割ぐらいになるまで我慢してもらいました。あとは大腿四頭筋の筋肉の硬さをなくすため、アイシング、電気治療、手技療法を行いました。ある程度痛みが減少してきた所でストレッチ指導も行いました。
・痛みが5割以下になってきた所でランニングからダッシュやノック練習など徐々に練習量を増やしていきました。
・ここで痛みがなくなったら終わり!・・ではなく今後も症状が出ないようにしっかり指導をしていきました。最初の画像を思い出してもらうとわかりますが、この子は両方にオスグットがあります。左は今回症状がないだけでオスグットはしっかりとあります。また悪い条件が揃ってしまうと今度は左に症状が出る可能性があり、最悪両方なんてこともあります。
・オスグットはなってしまってもその後のケアをしっかり行えば、症状が出ないもしくは軽くすむようにすることはできます。でも一番はならないことなので痛くなくても日ごろのケアはちゃんとしましょう!
症例2 11歳 女性
・ダンスをやっている
・始めは左膝のちょっとした違和感程度だったものが、1日前ダッシュをして痛みがすごく強くなり来院されました。
・こちらが写真となります。
・患側は左足です。オスグットのある所が少し盛り上がり近位側に上がっているのがわかります。
・主な症状は【屈伸動作が痛い】【ジョギング程度の走りも痛い】【膝のお皿下を押すと痛いところがある】です。
・こちらが状態を見て分かったことは、【圧痛がある】【骨の膨隆がある】【膝蓋骨の位置が正常な方と比べ上に上がっている】【大腿四頭筋の筋緊張が強い】です。
・エコー画像を撮った所
①
・図1の長軸画像でわかるように正常な脛骨粗面はこのような骨のラインに対し患側画像(赤丸)では骨が剥がされ上方に突出した画像が描出されます。
②
また少し場所を横に動かして観察するとドプラ反応や深膝蓋下包に滑液が貯留しているのがわかります。
オスグット1の動画では正常な膝蓋靭帯から脛骨粗面を長軸にて描出しています。こちらの動画を良く覚えておくと次のオスグット2の状態がわかりやすいと思います。
正常な動画では膝蓋靭帯はシャープに描出され、付着部分の脛骨粗面もキレイな骨のラインになっているのがわかります。
オスグット2の動画では膝蓋靭帯の下に深膝蓋下包があり黒く滑液の貯留を認め、脆弱な骨が剥がされているのがわかります。
オスグット3の動画では正常な膝蓋靭帯から脛骨粗面を短軸にて描出しています。
オスグット4の動画では骨が突出している様子と膝蓋靭帯の下に深膝蓋下包があり長軸動画ではわからなかった滑液貯留の幅を確認できます。
・基本的な治療の流れは、【症例1】の子と同じですね。痛みが強い時は治療と安静にして回復を待つのが一番です。この時早く復帰したい為、運動をやめないと、逆に痛みがひどくなる恐れがあります。
最後に
この疾患は比較的よく見かける事があります。傾向として運動している子供に多いですが全くしていない子供にも起こります。
運動をしている子供であれば【準備運動&整理運動】をしっかり行う必要があります。怪我の防止&疲れを残さないなどストレッチをやるやらないでは全然変わります!!
同じ練習をしているのに痛い子と痛くない子が出てくる差はストレッチをする、しないによっても頻度は違ってくると思います。
普段からオスグットにならないようにするのを心がける事が大事ですね。
オスグットは早期発見することにより骨が剥がされる程度、突出する程度に大きな差がでできます。発見が遅れると治療が長引き、長い期間の安静や別メニューを余儀なくされます。最悪な場合は大事な大会に出場することができない、又は痛みを伴いながら出場になります。
当院ではエコー観察にて軟骨部の腫大や遊離骨片を早期に発見することができます。少しでも心当たりがあるお子様は早急に医療機関に受診することをおすすめします。
何かわからないことがあれば気軽に相談下さい。
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当院の特徴
交通事故、むち打ち、スポーツ外傷、骨折、脱臼、打撲、捻挫、肉離れ、五十肩、肩の痛み、膝の痛みなど様々な症状に超音波(エコー)にて観察を行い、痛みの原因を突き止め根本から治すことを心がけています。
また、交通事故(むち打ち)などでは当院は弁護士と提携を結び法律の側面からも患者さんをバックアップする試みを行っております。どんな些細な痛みでもお声掛けください。
所沢にあるしみず鍼灸整骨院
ホームページ・・・ https://shimizu-seikotsuin.com/
住所・・・埼玉県所沢市寿町15-4
TEL・・・04-2968-6665
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