所沢と清瀬にある「しみず鍼灸整骨院」です。
皆様に石灰沈着性腱板炎とはどういうものなのか、詳しく知って貰えたらと思います。
夜間、休日など緊急時は友達申請を行い、トークでご連絡ください。
所沢院 ホームページ・・・ https://shimizu-seikotsuin.com/
清瀬院 ホームページ・・・http://shimizu-seikotsuin.com/kiyose/
石灰沈着性腱板炎とは?
・こんな名前の疾患があるのですが、名前だけでピンとくる人はなかなかいないと思います。
・この疾患の特徴を言えと言われたら、【肩の疾患の中で一番痛い!】ですかね。なった人は分かると思いますが、かなりの痛みを訴え健側の腕で患側の腕を支えて来院する患者さんもいます。
石灰って何?
・ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの一種)という人間の歯や骨の成分の一つで簡単に言えばカルシウムです。この石灰自体は悪いものではないのですが本来ない所にできてしまい、それが刺激を与え炎症を起こすわけです。
注射で抜いた場合はこのようなペースト状の石灰が見られます。
原因は?
・この疾患は、特別何か前兆が出てくるのではなく、いきなり激痛を発生させます。基本的に他の肩関節疾患は何かしら原因があって徐々に症状が出てきますが、この疾患は急激に痛くなります。
・石灰が肩関節の腱板内に溜まり、些細なことで溜まった石灰が肩峰下滑液包内に漏れ出して炎症を起こします。
・溜まっているだけの石灰は無症状なこともありますので、たまたまエコーやレントゲンを撮った時に見つかるなんてこともあります。 実際に肩の痛みで当院に来院された方の中でも、対比のために撮った痛くない方の肩に石灰を確認できました。
・溜まる原因も今の所確立したものがありません。
症状
・主に【夜寝れない痛み】【手が全く動かせない】【じっとしてても痛い】【腕をぶら下げているのもつらい】等の症状があります。
・年代的には40~50代に多い。
・男女比は女性の方が多い。
□症状の出方には3タイプあります。
痛みの期間(個人差あり) | |
急性型 | 1~4週間 |
亜急性型 | 1~6ヶ月 |
慢性型 | 6ヶ月以上 |
・今回の症状として当てはまるのは急性型で、亜急性型と慢性型は【五十肩】の症状に少し似ている部分があります。
【五十肩】と似ている部分・・・【些細な損傷から始まる】【段々と症状が強くなってくる】【肩関節の拘縮】等があります。
治療&対処法
・安静・・・急性期は安静が一番です。炎症がとても強い時なのでむやみに動かすとより炎症が強くなるので使わないようにしましょう。場合によっては三角巾などで肩を吊って動かさないように処置する場合もあります。
・アイシング・・・炎症反応を抑えられるので肩を氷嚢や保冷剤で冷やすと痛みが弱まります。目安は2~3時間に1回10~15分ぐらい冷やして下さい。長時間冷やしていると凍傷の恐れもあるので注意してください。
・電気療法・・・痛みを緩和する作用がありますのでただ家で安静にしているより治療を行った方がより早く痛みを抑えられます。
・注射で抜く・・・痛み止めの注射やすべての石灰が抜けるわけではないが石灰部分に刺し、中の液状の石灰を抜いてしまう方法です。エコーでは抜ける石灰かを判断する事が可能です。
・手術療法・・・石灰は残ってても自然に吸収されてなくなりますが、残ることもあります。それが色々な動きによって刺激をしてまた痛みを出す場合、稀に手術にて石灰を取り除くこともあります。
・温める、リハビリ・・・ある程度痛みのピークが下がったら、動かしてなかった為に肩が拘縮しているので今度は患部を温めながら運動療法を行います。
症例
症例1 60代 女性
服を着ようと手を伸ばした際に右肩に痛みが出て段々と痛みも強くなり来院しました。
症状は【激痛】【安静時痛】【少しでも動かすと痛い】です。
エコーにて確認した所
①
②
右肩に石灰を認めました。ただこの石灰はまだ固まる前のペースト状のものです。
どうしてわかるかというと石灰の下の骨が映っているからです。もしちゃんと固まった石灰があったら、その下の骨までエコービームが当たらず骨がそこだけ消えてしまいます。しかしこの画像は石灰の下にもはっきりと骨が映っているのでペースト状のまだ固まってない石灰となります。
まずは痛みがなくなるまで安静にしてもらいました。(約7日前後)
痛みがなくなってきたら徐々に肩を動かしていき、段々と負荷を与えました。
8週間後には痛みがほぼなくなり、肩も問題なく動かせたので治療は終了しました。
しかし、石灰は残ったままなのでまた突発的に出る可能性はありますよと説明しました。
症例2 70代 女性
物を取ろうと手を伸ばした瞬間に左肩に激痛が走り来院しました。
症状は【激痛】【安静時痛】【腕を動かせられない】です。
こちらが確認したところ、安静時痛もあり、腕を動かそうにも激痛で動かせない状態でした。
エコーにて確認した所
①
②
①を見てもらうとわかりますが、石灰がありますね。本来は健側のように骨のラインは繋がっていますが、患側は途中で途切れています。途切れた上にちょうど石灰がある形になります。
②の画像は患側をそれぞれ別視点から見た形になりますが、石灰がはっきりわかりますね。
③石灰部分の動画です。筋肉内に石灰を認める為、外転動作にて筋肉と一緒に肩峰の中にスライドしているのがわかります。
治療としては炎症が強いのでまず安静にしてもらい、アイシングですね。
ある程度落ち着いてきたら、少しずつ動かしながらリハビリをしていきます。
3週間後には痛みもほとんどなくなり、治療は終了しましたが、石灰自体は減っていないので今後も痛みが出る可能性はあります。と説明をしました。
症例3 50代 男性
家で作業していて腕を使ってたらき急にズキンズキンと痛みが出てきて来院しました。
症状は【激痛】【痛みで腕が使えない】【じっとしてても痛い】です。
こちらが確認しても激痛のため、腕を動かすことができませんでした。
エコー画像はこちらです
①
②
②エコー画像では長軸で9.4mm短軸で15.9mmと結構大きい石灰がありました。
治療法は症例2の方と同じですね。まずはアイシングをして患部の安静にしました。
ある程度痛みがとれた段階で徐々に腕を動かしてもらい、3週間後には完全に痛みがなくなったので、治療は終了しました。
最後に
・今回は石灰沈着性腱板炎について書いていきましたが、参考になったでしょうか? 肩に石が溜まるなんて知らない方も多いと思いますが、急な激痛の場合は石灰沈着性腱板炎の可能性が高いです。
・当院ではエコーにて観察することにより石灰があるかを判断する事ができます。注射で石灰が取れるものや痛み止めを打つ治療もあるので患者さんと相談して病院を紹介する事も行っています。注射をしなくても一週間の安静、アイシングで激痛は結構無くなります。後の残った痛み、可動域制限は経過観察にてリハビリを行うことにより確実に良くなります。痛みが無くなった後にも石灰があって痛みが無いのか、石灰も無くなって痛みが無いのかで最後のアドバイスに違いがあります。
・他の記事にもありますが肩の痛みには様々な疾患があり、治療方法が異なります。一番大事なことは痛みの原因が何なのかをしっかり突き止める事が大事だと私は思います。
肩の痛みでお困りの方は気軽にご相談ください。
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当院の特徴
交通事故、むち打ち、スポーツ外傷、骨折、脱臼、打撲、捻挫、肉離れ、五十肩、肩の痛み、膝の痛みなど様々な症状に超音波(エコー)にて観察を行い、痛みの原因を突き止め根本から治すことを心がけています。
また、交通事故(むち打ち)などでは当院は弁護士と提携を結び法律の側面からも患者さんをバックアップする試みを行っております。どんな些細な痛みでもお声掛けください。
所沢にあるしみず鍼灸整骨院
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住所・・・埼玉県所沢市寿町15-4
TEL・・・04-2968-6665
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